2.4. ハードディスク
パソコンの外部記憶媒体の中でも主要な位置を
占めるのがハードディスクです。
1)サイズ
一般的に、
・3.5インチ-- デスクトップパソコン
・2.5インチ/1.8インチ--
ノートパソコン、外付け(USB接続)HDD。
2)構成
ハードディスクドライブ(HDD)は、密閉された
ケース内にプラッタ、磁気ヘッド、アーム等の
機構が収納され、ケース外側(下側)に制御
基板が取り付けられています。
@プラッタ(磁気ディスク)
磁性体を蒸着した金属の円板で、磁性体の特性を利用してデータを記録します。
複数のプラッタが1台のスピンドルモータに取り付けられ回転します。
プラッタは裏・表の両面を使用します。
A磁気ヘッド
アームの先端に取り付けられプラッタ表面の磁性体への書き込み、読み出しを
行います。
ヘッド位置の位置決めは、アームを制御するアクチュエータと呼ばれる部品
によって行われます。
磁気ヘッドの数はプラッタ枚数×2(裏・表)となります。
B制御基板
モーター、アーム位置決め、読み取り等の機構の制御、外部とのインターフェース
の他に、HDD用のキャッシュメモリが搭載され、データR/Wの高速化をはかって
います。デスクトップパソコンで一般的に使用されているインターフェースは、IDE
(ATA規格)が殆どです。
Bスピンドルモータ
プラッタを高速回転させます。原理的にはこの回転速度が速いほどハードディスク
のアクセス時間が早いことになります。
実際には、外部インターフェースの処理速度、キャッシュメモリ性能、ヘッドシーク
タイム等の複合で性能がきまります。
4)衝撃への留意
@ハードディスクが停止状態の時、ヘッダはプラッタの記憶面を傷付けない様、
待避所(の様な位置)にありますが、読み書き中は記憶面上にあります。
ハードディスク作動中に衝撃が加わると、ヘッダは記憶面にこすり傷を付け、
結果として、傷領域のデータは失われます。
Aハードディスクに横方向の衝撃が加わると、プラッタと回転軸との軸ズレが生じ
ます。この軸ズレが原因でセクタエラー(記憶場所のr/wエラー)が増長して
いき、やがてハードディスクが使用不能状態になります。
B特にハードディスクの増設等でハードディスク本体に触れる時には、”卵”を扱
う時の様な慎重さが必要です。
5)熱に対する留意点
ハードディスクには、下記の様な温度に影響される部品が使われています。
・基板(ハーディスクのコントロールとキャッシュメモリ)
・プラッタ(円板)、モーターの潤滑剤の劣化
・各部品の高温による変形
また、ハードディスクの温度が上昇すると、プラッタが変形(熱膨張など)し、
ヘッダと接触し、データが失われる事があります。