新人のための電気の基礎知識(静電気)
2.直流回路 2.1.オームの法則 2.2.電力・熱エネルギー 2.3.直流回路の計算 2.4.電源(電池)の接続 |
3.磁気 3.1.電流と磁気の関係 3.2.磁力・磁束 3.3.磁性体 3.4.電磁誘導 |
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5.交流回路 5.1.正弦波交流 5.2.ベクトル 5.3.RLC回路 5.4.位相 |
6.三相交流 6.1.三相交流 6.2.三相結線 6.3.交流電力 6.4.三相四線式・単相三線式 |
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電子 | ・原子は、原子核と、原子核の周りを回る、−の電気量を持つ電子からなりたっている。 ・原子核は、+の電気量を持つ陽子と中性子からなる。 ・電子は外側に行くほど結合力(原子核と引き合う力)が弱まる。 ・(原子核の+の電気量と均衡した電子を持つ)原子から電子(の一部)が離れると、 その原子は+の電荷となり、離れた電子は−の電荷となる。 |
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自由電子 | ・金属では外側の電子が離れ自由電子となり、原子は+電荷となる。 ・自由電子が+電荷の原子間を移動する事で熱や電気を運ぶと考えられる。 (金属は自由電子を持っているので電気を通しやすい) |
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静電気 | ・物体が電気を帯びる現象を帯電といい、物体に生じた電気を静電気という。静電気は電荷のやりとりによって起こる。 ・−電子を失った原子が+イオンとなり、受け取った原子は−イオンとなる。 |
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静電誘導 | 絶縁された金属などの導体に帯電した物質を近づけると、近づけた側に反対の電荷が現れる。 この現象を静電誘導という。 |
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静電遮蔽 | 絶縁された導体を、(絶縁物を挟んで)接地した導体で囲むと、その外側から帯電された物質を近づけても、内側の絶縁された導体は影響をうけない。 また、内側導体の電荷の変化は外側の導体に吸収されるため、外部へ漏れにくい。 |
電荷 | ・電荷には+の電荷と−の電荷がある。 ・同極性の電荷は反発しあい、異極性の電荷は引き合う。 ・電荷量はクーロン[C]で表される。 |
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クーロンの法則 | 真空中に、電気量Q1,Q2を持つ2つの電荷がr[m]の距離をもって存在する時の静電力F[N]は ・F[N]=Q1Q2/(4πε0r2) =(9×109)×(Q1Q2/r2) |
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電界の強さ | 電界1Cの電荷を置いた時に同電荷に働く静電気の大きさ F[N]=9×109×Q/r2 電荷Q[C]からr[m]離れた点の電界強さ E[V/m]=9×109×Q/r2 |
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静電力 | 平等電界中EにQの電荷を置いた場合の静電力F[N] F[N]=Q[C]×E[V/m] |
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誘電率 | ・真空中の誘電率 ε0[F/m]=1/(4π×9×109)=8.854×10-12 |
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比誘電率 | ある物質の誘電率εと、真空中の誘電率ε0の比を比誘電率εrという。 εr=ε/ε0 ・乾いた空気の比誘電率=1.000536(20℃) ・水の比誘電率=80.4(20℃) |
静電容量 | 真空中に2枚の同一面積の導体を離して置き、両者に+Q、ーQの電荷を加えると、両者間にQに比例して電位差Vが生じる。 この時の比例定数Cを静電容量という。(単位[F]) Q[C]=C[F]×V[V] C[F]=(1/(4π×9×109))×S/d =8.854×10-12×S/d S:導体の面積[m2]、d:導体間の距離[m] |
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コンデンサの動作 | ・2枚の導体の電位が、2枚の導体に印加される電位と等しくなるまで電流が流れるが、等しくなると電流は止まる。(直流は流れない) ・2枚の導体に印加される電気の極性が逆転すると、再び電流は流れる(変化を繰り返す交流は流れ続ける) |
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コンデンサの容量 (キャパシタンス) |
コンデンサの容量は内部の絶縁体の誘導率にも左右される C[F]=εS/d または C[F]=ε0(εr×S/d) ε:絶縁体の誘導率[F/m] εr:比誘導率 ε0:真空中の誘導率 C:キャパシタンスまたは静電容量 |
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コンデンサに蓄えられるエネルギー | W[J]=(1/2)×VQ =(1/2)×CV2・・・・Q=CVを代入 =(1/2)×Q2C・・・・V=Q/Cを代入 |
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コンデンサの耐電圧 | コンデンサに印加できる最大電圧を耐電圧といい、この値を超えるとコンデンサが破壊し、短絡状態となる可能性がある。 | |||||
コンデンサの並列接続 | C1,C2,Cnにはそれぞれ等しい電圧”V”が印加される。 従って Q1=C1×V、Q2=C2×V、Qn=Cn×V 合成の電荷Q=Q1+Q2+Q3 Q=(C1+C2+Cn)×V・・・・(上記式を代入) Q=C×Vなので合成静電容量は、 C=C1+C2+Cn となる。 |
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コンデンサの直列接続 | C1の電源側に+Q[C]の電荷がたまると、同様に反対側(C2に接続されている側)に−Q[C]の電荷が生じる。 C1の−Q[C]の電荷により、C2の”C1に接続されている側”に+Q[C]の電荷がたまる事になる。同様の事がCnでも起こり、結果として、C1,C2,Cnの電荷Q[C]は同じ値となる。 各々の電圧は、 V1=Q/C1、V2=Q/C2、Vn=Q/Cn V=V1+V2+Vn V=Q(1/C1+1/C2+1/Cn)・・・(上式を代入) 同式を”C=Q/V”に対応させると、 合成静電容量は、 C=1/(1/C1+1/C2+1/Cn) となる。 |
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コンデンサ接続 並列・直列の 組みあわせ |
C=1/(1/C1+1/(C2+C3)) 式を整理・変形させて C=(C1×(C2+C3))/(C1+C2+C3) |
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